こころの相談室 en
埼玉県越谷市
木・金 10:00 ~ 18:00
“生きる手ごたえ”に気づく
武道とゲシュタルト療法の統合による
新たな気づきと成長の場

自分が生きている、存在することの意味や価値を感じられないのは、つらく、むなしい。
価値観が多様化したり、じかの人間関係が希薄な現代は、“自己肯定感”はどこか地に足のつかない、うつろなものになり、自分の縁(よすが)がどこだかわからなくなります。
そんな中で、ゲシュタルトの場と体験、そして場の中での出会いは、「私が私でいい」ということを実感できます。自分に血が通っていることにからだで気づき、同じく血の通った他者のありように触れるからです。そのぬくもり、手ごたえが、人生や日常を生きる勇気や希望をもたらします。
それと同じような体験を、僕は武道の中でも得てきました。
学生時代、人が怖くなり、自分に力も価値も何もないと、むなしさや絶望を感じていた時期に空手に出会いました。稽古や鍛錬は、僕に「生きる力がある」「他者とぶつかることができる」「ぶつかりの中に、つながりがある」ことを教えてくれました。
円坐の道場は、僕にとってのたましいの拠り所であった、ゲシュタルトと武道を核にした場と体験です。
武道体験によって自身に眠る力強さを実感し、ゲシュタルト・アプローチによって体験の中で起こる繊細な柔らかい感覚も大切にし、触れていくことができます。
こころとからだの静と動、剛と柔の両極を味わいながら、自分とは何者かに気づいていく。
からだとからだでコンタクトするその営みは、対話と出会いになりえます。
本来、道場とは上座と下座の関係で営むものですが、ここは上下関係は取らない円坐の場。
道場主はいますが、人生の主人公として気づき、選び、生きていくのはその人自身です。
人と人の存在やあたたかみの中で、自分が自分として生きる手ごたえに気づき、育んでいく場をともにつくっていけたらと思います。
円坐の道場とは
武道体験という、
ソマティック・
アプローチ
正しい身体操作を身に着け、突きや蹴りを放ち、相手の動きに対応していく。
今、ここのからだを感じ、動き、他者と関係していく武道の営みは、自分が自分らしく、しなやかに生きる上でとても多くのことを教えてくれます。
打撃を放つ体験は、自己の内に眠る力強さやエネルギーがあることを、鮮烈なインパクトと共に教えてくれます。
からだでじかに他者とコンタクトする体験は、”わたし”と”あなた”が生きているというたしかな手ごたえに気づく体験になります。
近年、急速に広まっているソマティック・アプローチやボディワークとはまた異なる、新しい、そして伝統的な身体的アプローチです。
武道、
ゲシュタルト、
その統合
他にはない、武道とゲシュタルト(心理療法)の統合的なアプローチをとっています。
武道体験で自身のエネルギーや他者とのコンタクトを経験しながら武道の力強さを体得していきます。
同時に、そのプロセスで起きる、さまざまなこころの機微、感覚、感情といった繊細な面にも焦点を当て、ゲシュタルトワークや対話、シェアの時間によって気づきを深めていきます。
そうすることで、安心・安全な場で、よりからだの実感から生まれた、豊かな気づきや自己理解を得ていくことができます。
禅の修行においては、”調身・調息・調心”という原理がありますが、武道とゲシュタルトにも同様に、”身”から行に入り、”呼吸”と身体を調和させていくことで、”心”が澄み、ゲシュタルトワークに深まりが生じるように思います。
身体的なアート表現、
対話的関係性、
”生きる手ごたえ”
自分のからだに宿るエネルギーに触れながら、そのからだから、他者に思い切り自己表現していく武道の営みは、アートでもあります。
そのように思い切り自己表現できることは、生き物としてのいきいきとした活力を生みます。また、十分に自分を表現できたという感触は、自己信頼につながります。
そして、思い切りぶつかり、それを受け止めてくれる他者がいること、また見届けてくれる人がいることは、”わたしがわたしとして生きている”というよろこびや感触、”生きる手ごたえ”になるように思います。
それは、ひとつの”癒し”の体験にもなりえます。
精神科領域で活動する
心の専門家が行う、
武道とゲシュタルト
精神科領域を中心に、臨床心理士・公認心理師として10年以上のキャリアを重ねてきました。心の悩み、問題の多くは、ストーリーを語ることや考え方を見直すだけではなく、我々は生き物として、このからだ(心=身体)を以て、環境との相互作用で生きているという視点が欠かせないと実感します。
さまざまな臨床経験のなかでも、自分自身の私的な体験としても、人が自分の内奥を感じ、生き物として自然な感情や感覚・エネルギーに気づき、表現できることは、自分らしく生きることや、心身の健やかさにおいてほんとうに大切だと感じます。
その意味で、武道とゲシュタルトは「この世界・社会の中で、自分が自分として生きる」ことを力強くサポートしてくれるアプローチだと思っています。
精神科デイケアでも武道を実践し、その意味や効果を実感してきました。
理屈ではなく体感と実践から生まれたこのアプローチを、僕自身楽しみながら、伝えていきたいと思います。




参加者の声
単発のワークショップとして開催した「からだの静と動 武道体験とゲシュタルト」にご参加いただいた皆様に
ご記入いただいたアンケートの一部です。
(「本日のワークショップで印象に残ったことを教えてください」に対するご回答、順不同)
内容について
まずは、武道の身体操作、稽古法に基づいたセッションを行っていきます。
その過程で、自身に起きてくるさまざまな感覚に意識を向けていきます。
武道体験の中で、またはその後のセッションで、ゲシュタルト療法に基づくワークを導入していきます。
そうすることで、自身にとって武道体験で感じたことの意味に、より深く気づいていくことができます。
武道体験の意味としては、例えば以下のような点があると考えています。
■姿勢・呼吸・動き・間合いなどといった武術の基本的な原理原則を身に着けていき、自由に、心地よくいられる自己の在り方を探る。
■突き、蹴り、受けなどの正しい基本動作を身に着け、行うことで、自身の身体に内在する力強さ、エネルギーを感じる。また他者に打ち込んでいく体験は、身体から”自己表現”する経験となる。
■他者からのコンタクト(たとえば打撃や接近など)に対して、犠牲者で終わらない主体的な選択肢をとれるようになることで、日常の様々な場面でも対処できる自己信頼や自律性を養う。
■安全な場の中で、互いに立ち会ってみたり、力を受け止め合うやりとりは、ダンスのように対話的であり、関係性の中で起こるさまざまな気づきや経験をもたらす。
受講形式
①グループでのワークショップ
さまざまな参加者と、武道体験の中でともに稽古し、身体からコンタクトする体験を重ねていきます。
その後、ゲシュタルトワークも行っていきます。
現在、単発でのワークショップと、半年間の継続グループを開催しています。開催情報は、Home「お知らせ」より告知していきます。
②1対1の個人セッション
プライベートな場で、よりじっくりと自分の体験を深めていきたい、取り組んでいきたい方向けに、個人でのセッションも行っています。
自身の中で起きる体験のプロセスに、よりていねいに気づいて取り組んでいくことができると思います。
ご希望の方は、ご予約についてをご覧の上、各ページ下部のフォームよりお申し込みください。
